Saturday, August 13, 2011

VIII.1.福島の子どもから放射線検出。でも「健康に影響のないレベル」

2011年12月15日投稿

(東京新聞)福島の子ども被ばく調査   「問題なし」結論ありき(2011年12月14日)  
一輪の花さまのブログから転載させていただきました。http://blogs.yahoo.co.jp/erath_water/63400979.html (2011年12月14日閲覧)

(転載はじめ)

イメージ 1

東京新聞 12月14日

福島の子ども被ばく調査 

  「問題なし」結論ありき   東京新聞 12月14日

 調査対象は夏以降、事故当初は無視!!

福島県内の子どもに配布した『個人線量計で測った累積放射線量(空間被曝線量の累積値)の結果が、順次公表されている。
一般人の年間被ばく限度1ミリシーベルトを大幅に上回るケースもあるが、専門家は「問題なし」。
対象期間は夏以降が多く、東電福島原発事故発生から数カ月間の大量被曝は無視されている。

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福島県郡山市は8日、小中学生を対象に、10月5日から33日間測定した累積放射線量を保護者に通知した。
平均値は0.12ミリシーベルトで、これは年換算で1.33ミリシーベルト。最大値は0.45ミリシーベルトで、年換算では4.98ミリシーベルトにも達した。
だが、財団法人・放射線影響研究所の大久保利晃理事長ら市アドバイザーの評価は、『健康に影響を与えるような数値ではない」。保護者には個人データとアド バイザーのコメントのほか、「放射線被ばくの早見図」が届けられた。国際放射線防護委員会ICRPが事故後の復旧段階にあびてもよいとしている年間放射線 量1~20ミリシーベルトが太線で囲まれている。

専門家の評価の根拠を市学校管理課に尋ねたが、「総合的な判断」の一点張り。」
「平常時の法的な上限は1ミリシーベルトだが、今は平常時ではない。除染などによって、1ミリシーベルトに近づけようと努力している」と繰り返した。

そもそも、なぜ10月なのか?事故発生から数カ月間はどうだったのか?
福島県が子どもと妊婦計30万人に、個人線量計を配布すると発表したのは6月。研が購入費として、1台あたり1万5千円を補助する事業だ。
郡山市は8月の臨時議会で予算を計上。保護者の意向確認やアドバイザーの人選などに時間がかかったため、配布は10月にずれ込んだ。3月から9月までの被 ばくの影響については(内部被曝を検査する)ホールボディカウンターを導入して対応する」と説明するが、その時期は「早くても来年夏」。

福島市は10月28日、小中学生を対象に9月の約1カ月間実施した累積放射線量の測定結果を保護者に通知した。
平均値は出しておらず、最大値の0.6ミリシーベルトが3人、0.5ミリシーベルトが11人、0.4ミリシーベルトが44人など。
医師らでつくる市健康管理検討委員会の評価は、「健康に影響を与える数値ではない」。現在、10、11月分の結果を分析中だが、それ以降の調査は予定していない。

市放射線健康管理室は「現在の空間放射線量から考えると、妥当な結果だ。今すぐ対処しなければならないようなものではない」と主張。
9月以前の被ばく状況については、研が全県民を対象鬼進めている健康管理調査に「頼るしかない」と言葉少なだった。

県健康増進課によれば、田村市や白河市、川俣町でも測定結果が出ているが、いずれも「健康に影響尾を及ぼすような数値ではない」という。

郡山市では、児童や生徒ら14人が市に学校ごと疎開する措置を求め、福島地裁氷や支部に仮処分を申し立てている。警戒区域と会けク的避難区域以外では、自主避難任せで、あくまでも『定住政策』にこだわる国や行政への批判は根強い。

福島子どものいのちを守る会代表の佐藤幸子さんは、「本気で子どもを守る気持ちはないのだろうか。最近の線量を測定して、大丈夫というようなパフォーマンスはやめてほしい」と憤りを隠さなかった。

(転載終わり)


【関連ページ】 http://johosousa.blogspot.com/2011/12/viii.html

12月15日の投稿はここまで。
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例1)福島の子ども1000人以上のうち半数の甲状腺から放射性ヨウ素による放射線が検出。最高35ミリシーベルト。だが、100ミリシーベルト以下なので、「微量」で「健康に影響のないレベル」と広島大学の田代聡教授。でも、「念のため」「継続的な健康管理が必要」
  
子どもの甲状腺から放射線検出 (NHK 8月13日 16時48分)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110813/k10014892751000.html  (2011年8月13日閲覧)

(全文転載)
東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、福島県内の1000人以上の子どもの甲状腺を調べたところ、およそ半数から放射性ヨウ素による放射線が検出されたことが分かりました。専門家は「微量なので、健康に影響が出るとは考えにくいが、念のため継続的な健康 管理が必要だ」としています。

この調査結果は、13日、東京で開かれた日本小児科学会で、広島大学の田代聡教授が報告しました。 田代教授らのグループは、国の対策本部の依頼を受けて、今年3月下旬、福島県いわき市や飯舘村などで、1149人の子どもを対象に甲状腺への被ばく量を調べる検査を行いました。その結果、およそ半数の子どもの甲状腺から放射性ヨウ素による放射線が検出されたということです。田代教授によりますと、甲状腺への被ばく量は100ミリシーベルト以上に達した場合に健康に影響が出るとされています。しかし、今回検出された放射線から換算される甲状腺への被ばく量 は、子どもへの影響を最大限に考慮しても、最も多い人で35ミリシーベルトで、「健康に影響が出る値ではない」ということです。田代教授は「微量なので将来、甲状腺がんが増えるとは考えにくいが、万が一の場合にも対応できるよう継続的な健康管理が必要だ」と話しています。検査の結果は、来週以降、国の対策本部から子どもや保護者に通知されることになっています。

(転載終わり)
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2011年11月7日投稿

例2)南相馬市が行った、ホールボディカウンターを使った小中学生の内部被曝検査でセシウムを検出。9月下旬からの検査では約半数から。だが、市は、「非常に小さい値で、健康への影響はないと考えられる」

(1)(msn産経ニュース)福島・南相馬市の子供半数の体内から少量のセシウム
(2011.10.28 17:10)(1/2ページ) http://sankei.jp.msn.com/life/news/111028/trd11102817110018-n1.htm (2011年11月7日) 
(全文転載)
福島県南相馬市は28日、9月下旬から体内の放射性物質(放射能)を検査した市内の小中学校生のうち、約半数の子供から微量の放射性セシウムが検出されたと発表した。市は「もっとも多く取り込んだ子供でも70歳までの被曝(ひばく)量は0・41ミリシーベルトにとどまる計算。非常に小さい値で、健康への影響はないと考えられる」としている。

検査は体内の放射性物質を調べる「ホールボディーカウンター(WBC)」を使い、市内の小中学生計2884人を対象に8月1日~10月11日に実施。9月22日までに検査した2357人のうち、セシウムが検出されたのは6人にとどまった。ただ、 9月26日から導入した、より少量の放射性物質を検出できるWBCで検査した527人では、199人から体重1キロ当たり10ベクレル未満、65人から同 10~20ベクレル未満、3人から同20~30ベクレル未満、1人から同30~35ベクレル未満の放射性セシウムを検出した。放射性物質の摂取ルートについて、市は「空気中からか、食品からかは不明」としている。

市の今後、比較的高いセシウムが検出された子供について継続的に検査を実施する方針。
(2/2ページ)
今回の結果について、内部被曝の専門家で北海道がんセンターの西尾正道院長(放射線治療科)は「予想よりもずっと少ない数値で、健康への影響は考えにくい」と指摘する。

ただ、西尾院長によると、原発事故で飛散した放射性物質は大半が放射性ヨウ素で、セシウムは1割程度。ヨウ素は実効半減期が約7・5日と短い上、放射性物質は代謝によっても排出されるため、原発事故直後からどの程度累積で被曝したかは不明という。

西尾院長は「仮に次回の調査で体内のセシウムが増えていれば、食品由来のものと考えられる。そうした場合に食品中の放射性物質の基準値を厳しくしたり、食品検査を拡大したりするなどの対策が必要になるだろう」と話した。

南相馬市は東京電力福島第1原発から北に約30キロ。

(転載終わり)

(2) (共同通信)半数の子どもからセシウム 南相馬市「ごく微量」2011/10/28 19:33) http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011102801000844.html(2011年11月7日閲覧)

(全文投稿)(太字は投稿者)
 福島県南相馬市は28日、東京電力福島第1原発事故を受け、市内の小中学生527人に最新のホールボディーカウ ンターを使って内部被ばく検査を実施、半数以上から微量の放射性セシウムを検出したと発表した。最大でも体重1キロ当たり35ベクレル未満で、市は「緊急 に治療が必要な子どもはいない」としている。

検査は、従来に比べてより微量の放射性物質を検出できる最新の機器を使用。9月26日~今月11日に市立総合病院で小中学生527人を検査、268人の体内からセシウム137を検出した。

2011/10/28 19:33   【共同通信】

(投稿終わり)

3)(河北新報)セシウム検出の子ども274人 南相馬市が検査結果公表(2011年10月29日) ttp://www.kahoku.co.jp/news/2011/10/20111029t61018.htm (2011年11月7日閲覧) 

(全文転載) 

福島県南相馬市は28日、市内の小中学生の内部被ばく量検査結果を公表した。2884人の9.5%に当たる274人から、放射性セシウム137が検出された。最高で体重1キロ当たり45ベクレル以上50ベクレル未満の範囲にとどまり、市は「低い数値で、緊急治療を要する子どもはいない」と説明している。

検出量別内訳は0ベクレル以上5ベクレル未満(0~5ベクレル)が64人、5~10ベクレルが135人、10~15ベクレルが55人、15~20ベクレルが11人、20~25ベクレルが4人、30~35ベクレルが3人、40~45ベクレルと45~50ベクレルが1人ずつ。

最も高い45~50ベクレルの範囲で検出されたのは8歳の女児。生涯に受ける累積線量は0.41ミリシーベルトと推定され「累積線量が100ミリシーベルト以上で健康への影響が見いだされる」とする国の食品安全委員会の評価基準を下回った。多くの子から500ベクレル以上の放射性物質が出たチェルノブイリ原発事故の調査結果と比べても低い。

市は「子どもはセシウムの代謝が早く、事故直後の内部被ばく分の大部分が体外に排出されたと考えられる」と説明している。

受診者は市内の約6000人の小中学生のうち市内に在住している子で男子1471人、女子1413人。検査は8~10月、内部被ばくを調べる機器ホールボディーカウンターを使い、市立総合病院で実施した。

2011年10月29日土曜日

(転載おわり)

投稿者註:産経ニュースと共同通信の記事にあるように、8~10月に行った検査のうち、9月下旬からは機器の精度が上がって、検査した子どもの約半数からセシウムが検出されたが、河北新報の報道は、8~10月全体をおしなべて見て、「2884人の9.5%」と、検出率が低いような印象を与える。これには、わざと低く見せようとする意図があったのだろうか?
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2011年11月16日投稿

11月7日、より少量の放射性物質を測定できるホールボディカウンターを使ったら半数以上の子どもからセシウムが検出された、という記事を投稿しましたが、ホールボディカウンターの性能について、小出裕章助教が11月14日の『たね蒔きジャーナル』のインタビューの中で解説しています。その部分の書き起こしを、ざまあみやがれい!様のブログから転載させていただきます。(太字強調は、ざまあみやがれい!様のよる。)

『たね蒔きジャーナル』2011年11月14日放送 
録音:http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=9iWFIe_h9tQ
書き起こし:http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65775463.html
(2011年11月16日閲覧)

(転載はじめ)

水野「京都大学原子炉実験所助教、小出裕章先生に伺います。小出さんこんばんはー」

小出「こんばんは」

水野「宜しくお願いしますー」

平野「こんばんは、よろしくお願いします」

小出「よろしくお願いします」

水野「まず福島の子供たちのお話なんですが。福島県南相馬市で小学校中学生の内部被曝の放射線量の検査がありました。で、その時にホールボディーカウンターを3台使ったそうなんですね」

小出「はい」

水野「ところが、この機種によって結果にばらつきがあるということが分かってきたそうです。といいますのは、最初日本製のものを2台使ってたんですが。独自に、南相馬市がもう1台アメリカ製のものを入れたんです。するとですね。日本製の2台で使っていたときに、セシウムを検出していたのは、6件という数字だったんですが。新たなアメリカ製のものを導入したら、この6件が、274件に急に増えたと言うんですね」

小出「はい」

水野「これは、どの機種を使うかってことでこんなに、違うものですか」

小出「そうです」

水野「ええー? そしたら何を信じていいか……保護者の方達、非常に不安になられてもそれはしかたないと思いませんか?」

小 出「えー、放射線を測定するということは、これまでも何度か聞いていただいたと思いますが。え……それなりに難しいことなのです。え……何か機械があれ ば、簡単に何でも放射線がわかるというようなことにはもちろん、ならないで。え……ホールボディーカウンターというのも、え(ため息)、まあ大変大掛かり な装置なのですが、それでも、あの、ピンきりがあってですね。
えー……どこまで測りたいかということで、いわゆる私たちが検出限界と呼んでる値があるの ですが。ある程度の汚染がわかればもういいやという場合もあるし。精密に測定したほうがいいという場合もあるのですね。え……それは日本製か米国製かとい うこととは関係なくて。どういう目的のために使う測定器なのかということで、え…測定器の性能はもちろん大幅なばらつきがあるのです。」

水野「へえー。あの、この子供さんの場合には、私が思いますのは。もしね。事実よりも過小評価された場合ね。もしも何年か、何十年か後に、なにか、不具合が体に起こってきたときに、じゃあ事故との因果関係はどうなのかって話になりかねないと思うんですよ」

小出「もちろんそうです」

水野「そういう意味では、やっぱり今、もうできるだけ真実が、やっぱり子供さんに知らされておかなければいけないんじゃないかと思うんですけど。」

小出「はい。あのわたしはもうずうっとこの番組でも聞いていただいていますが。子供たちは原子力を選択肢た責任がないわけですから、子供たちに責任を負わせるようなことをしてはいけないと私は思います。えー……そのためには子供たちに関しては、出来る限る精密な測定をして、将来の発病に備えるべきだと思いますので。是非とも、あの、検出限界の低い微量な汚染まで検出できる測定器でやってほしいと、思います」

水野「それはつまり、高価であるってことでしょうね? 高いんでしょうね」

小出「はい(苦笑)。そうですね。えー、高価ということはもちろんありますし。え……そう……まあそうですね。基本的には高価、である。それにその……検出器の検出効率を高めることを、放射せ……周辺からの放射線をどうやって遮蔽するかということで、色々工夫を凝らさなければいけないということです」

水野「ああ、そうですか」

小出「はい」

水野「それさえも難しいのは放射線なんですね」

小出「はい」

(当該部分の転載終わり)

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