Sunday, August 14, 2011

V.3. 検査の数値を公表しない 

例3)栃木県、岩手県も、規制値以下の牛肉の検査値を公表せず 

(東京新聞)牛肉放射性検査「規制値以下」 栃木、岩手 数値示さず(2011年10月5日 朝刊)(2011年10月5日閲覧)

(記事全文を転載)(太字は投稿者)

牛肉の放射性物質検査をめぐり、栃木、岩手両県が出荷停止解除後の八月下旬以降、検査結果が暫定規制値(一キログラム当たり五〇〇ベクレル)以下の場合、数値を明かさずに「規制値以下」とだけ発表し、牛肉の汚染度合いが分からない状態だったことが厚生労働省や両県への取材で分かった

消費者にとっては、規制値以下でも検査数値は購入の判断材料になる。食品中の放射性物質の検査結果を国民に分かりやすく伝えるため、同省は九月末に両県に具体的な検査数値などを公表するよう指導していた。一方で農林水産省は当初、県に「数値を出す必要はない」と回答していたことも判明した。

両県では、汚染された稲わらを食べた疑いのある牛の肉が規制値を超え、八月上旬から下旬まで出荷停止となった。福島、宮城両県も出荷停止となったが、両県は解除後も規制値以下でも検査数値を公表している

栃木県の担当者によると「農水省を通じて厚労省と調整する中で『規制値以下』という表示の仕方になった」という。担当者は「規制値以下なら問題な い」と話す。岩手県の担当者は「消費者に選択の余地を与えるべきだという意見があることは承知しているが、表示の仕方に問題があったとは思わない」と説 明。今後は「県民に公表を求める声があり、厚労省からも指導があったため、検査数値を公表する」としている。

牛肉の出荷停止・解除をめぐっては、解除のルールとして、自治体は牛の全頭検査や農家ごとの全戸検査を求められた

農水省食肉鶏卵課は「消費者に伝えるべきは規制値以下かどうか。県には、一頭ずつ数値を出す必要はないのでは、と話した」とする。一方、厚労省監視安全課は「規制値以下」という公表方法について「了承した覚えはない」と話している。

(全文転載終わり)


例2)村井嘉浩・宮城県知事が記者会見で、県産牛出荷停止の一部解除について、検査の数値を公表しないと発言

宮城県知事臨時記者会見(平成23年8月22日) http://www.pref.miyagi.jp/kohou/kaiken/h23/k230822.htm (2011年8月28日閲覧)

上記ウェブサイトからの抜粋 (太字は投稿者)

◆Q
検査証明書の表記には検出値も表記するのか、あるいは食品衛生法の基準を下回っていると、安全であるというざっくりとした表記になるのか。どのようになるのか。


■村井知事
安全であるということだけでよろしいかと思っております。健康上全く問題のない数値であるわけですので、詳細な数値を出したところで消費者の皆さんは理解ができないわけでありますから、安全か安全でないかということだけはっきりと証明すれば十分だというふうに思っております。正式には、牛肉の放射性物質検査結果通知書といったような形で添付をしたいと考えております。(1キログラムあたり)500ベクレル以下であるということであります。その証明書がついていれば(1キログラムあたり)500ベクレル以下で、どれだけ食べても全く問題がないということであります

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例1) 岐阜県は、放射能汚染の疑いがある稲わらを食べた牛肉の検査結果について、基準値(500ベクレル)を超えない場合は数値は公表しない方針

(1) 放射線検査、牛肉は数値公表せず--県方針 /岐阜(毎日jp 2011年8月13日)http://mainichi.jp/area/gifu/news/20110813ddlk21040247000c.html (2011年8月13日閲覧) 

(記事全文を転載) 

県は、12日に開始した、放射能汚染の疑いがある稲わらを食べた牛肉の検査結果について、数値は公表せず、検査頭数と国の基準(500ベクレル)を超えた牛の有無、基準を超えた牛ついてのみの数値を公表するとの方針を明らかにした。「食の安全より牛の価格を優先するのか」といった批判の声も上がりそうだ。 検査を依頼した「飛騨牛銘柄推進協議会」の意向を尊重したといい、県は「数値の大小で肉の評価が変わるのを恐れた」と説明している。

 検査は1071頭が対象。検査が始まるまで県の要請で出荷自粛をしていたが、12日に検査体制が整い、自粛は解除された。来年度にかけて順次出荷される。 

 検査費用は1頭2万1100円。生産者団体が半分を負担し、残りは県が補助する。今年度分として約773万円を予備費から充てる。 

 500ベクレルの規制値を上回ると出荷は停止される。業界団体は、検査済みの肉に張る安全を示すシールの導入を検討しているという。【山盛均】 

毎日新聞 2011年8月13日

(全文転載終わり)

(2) 汚染稲わら使用?県産肉牛 1000頭、検査開始 500ベクレル以下「数値公表せず」 (朝日新聞(名古屋本社)2011年8月13日 岐阜版 P.29)


[記事からの抜粋]
(略) 放射性物質が未検出でも500ベクレルでも、消費者は「基準値以下」としかわからない。県の担当者は「基準値以下でも数値が出ると競りに影響が出る可能性がある」と説明する。 (中略)

  [飛騨牛銘柄推進協議会の]川尻哲男事務局長も「数値は独り歩きしてしまう」と風評被害を懸念する。「専門家らからも500ベクレル以下なら体に影響はないと聞いており、安心して食べていただきたい」とPRした。

  一方、子どもの環境を守るためのミニコミ紙編集者、三上みきさん(各務原市)は「情報を隠すことが、むしろ風評被害につながる。正しい情報が公開されなければ消費者はなすすべがない。そもそも500ベクレル以下なら、本当に安全なんでしょうか?」と指摘する。(強調は引用者による)


(3)岐阜県畜産課 『放射能汚染の疑いのある稲わらを給与した肉用牛の放射能物質検査の開始について』
http://www.pref.gifu.lg.jp/kensei-unei/kocho-koho/event-calendar/sonota/chikusan/hoshano-osen-osore-nikuyogyu-kensa-kaishi.html (2011年8月13日閲覧) 


投稿者: 「匿名希望」さん

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