Thursday, August 11, 2011

II.A.6. 「個人情報保護」の名目で都合の悪い情報を隠蔽する

2011年11月29日投稿

病名を公表せずに「被曝と関係ない」と主張するのでは、「なぜ隠すのか」という疑問を起こさせ、関連があるから隠すのだろうという憶測を生むだけなのだが。。

(1)(asahi.com)吉田所長の入院「放射性物質と関連あれば報告」 経産相
2011年11月29日11時37分) http://www.asahi.com/national/update/1129/TKY201111290205.html(2011年11月29日閲覧)(全文転載)

 入院した東京電力福島第一原発の吉田昌郎所長(56)の病気と放射性物質の関連について、枝野幸男経済産業相は29日の閣議後会見で、「これまで確認されていることからは、そうした可能性はないだろうと思われる」と述べ、直接的な関係はないとの考えを示した。 

 枝野経産相は「影響は確認させており、影響があれば、どんな結果でも公表する」とも述べた。具体的な病名などは、「プライバシー性が高い」として明らかにしなかった。 

 吉田氏が所長を退任することについては、「(現場での)リーダーシップのあり方などに変化が生じることは否定できないが、事故収束にマイナスの影響が出ないように進めていきたい」と述べた。 

(転載終わり)  

(2)(msn産経ニュース) 東電側「プライバシー」盾に説明拒否 吉田所長退任 (2011.11.29 01:28) http://sankei.jp.msn.com/science/news/111129/scn11112901300000-n1.htm(2011年11月29日閲覧)(一部抜粋)

 東京電力福島第1原発の吉田昌郎(まさお)所長(56)が病気療養で退任することが明らかになった28日、政府と東電の統合会見では、事故収束の “顔”ともいえる吉田氏の病状などに質問が集中。東電側は「プライバシー」を盾に病名などの詳細な説明を拒み続け、報道陣が何度も食い下がる場面もあっ た。

 午後4時半から東電本店で始まった会見では、「病状は」「被(ひ)曝(ばく)線量は」といった質問が向けられた。そのたびに東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「プライバシーの問題なので答えられない」と詳しい説明を避けた。

(以下略)(転載終わり)  

(3)(スポニチ)福島第1原発・吉田所長が入院…被ばくとの因果関係?(2011年11月29日)http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/11/29/kiji/K20111129002129000.html (2011年11月29日閲覧)(全文転載)

吉田昌郎所長が入院
今月12日、福島第1原発の免震重要棟で、報道陣の質問に答える吉田昌郎所長(左)と細野豪志原発事故担当相(代表撮影)
Photo By 共同 
 

 東京電力は28日、福島第1原発の吉田昌郎所長(56)が病気療養のため、12月1日付で原子力・立地本部に異動する人事を発表した。既に入院している が、東電はプライバシーを理由に病名などを非公表とした。吉田所長は3月の事故から8カ月以上、収束に向けた現場作業の陣頭指揮を執り続け、所長を退任す ることについて「断腸の思い」とのメッセージを発表した。

東電によると、吉田所長は今月中旬に健康診断の結果が出て病気が見つかった。15日から第1原発を離れ、21日に西沢俊夫社長に報告、24日に入院した。退院は未定。東電はプライバシーを理由に病名や被ばく線量は公表していないが、被ばくと病気との因果関係は指摘されていないという。

東電は吉田所長が作業員に宛てたメッセージを発表。所長を退任することについて「残念ながら重要な時期に(復旧作業拠点の)免震重要棟を去らざるを得ません。震災以来一緒に仕事をしてきた皆さんとこのような形で別れることは断腸の思い」としている。

後任は高橋毅原子力・立地本部原子力運営管理部長(54)。07年4月から3年間、第1原発1~4号機の運営管理を統括するユニット所長を務めていた。松本純一原子力・立地本部長代理は28日の会見で「後任は同原発での勤務経験があり、能力的にも問題ない」と述べた。

吉田所長は昨年6月から第1原発所長。事故発生後、およそ2700人の作業員を束ね事故収束に当たってきた。事故発生直後の3月12日には、1号機への海 水注水を本店側の中断要請を無視して独断で継続するなど、現場でリーダーシップを発揮。今月12日に事故後初めて報道陣が第1原発に入った際、事故後1週 間を「(自分が)死ぬだろうと思ったことが数度あった」と振り返った。

東電によると、吉田所長の最近の勤務体系は、6日間勤務し7日目の午前に退所、その日から4日間休み、最終日の夜に第1原発に戻るサイクル。勤務中は免震重要棟に寝泊まりしていた。東電は「事故直後は休みはなかったと思う」とした。

細野豪志原発事故担当相は記者団の取材に「(収束作業は)ほかのメンバーが役割分担できるので、現地や東京でのサポート体制も含め十分に対応できると思 う」と述べた。東電によると、吉田所長の交代は、経済産業省原子力安全・保安院には28日に連絡。保安院の森山善範原子力災害対策監は「連絡が遅いとは受 け止めていない」と話した。
[ 2011年11月29日 06:00 ]

(転載終わり)

(4)2011年11月28日統合会見録画 2011/11/28 統合対策室・東電・保安院 会見アーカイブ(2011年11月29日閲覧)
 
-11月29日の投稿はここまで。
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 2011年11月28日投稿

東電福島第一原発の吉田所長が病気で入院、所長を交代。東電は「プライバシー」「個人情報」を理由に病名、被曝量の公表を拒否。

11月28日、東京電力は、福島第一原発の吉田昌郎所長が病気療養のために入院していること、そして12月1日付けで所長を交代させると発表した。同日の統合記者会見で、東電の松本本部長代理は、プライバシーを理由に、吉田所長の被曝線量や病名の公表を拒否。また、保安院の森山審議官も園田政務官も病名を知らされていないと回答。それについて、東電の松本氏は「プライベートな病気なので、原発相や保安院に病名を報告することは考えていないが、訊かれれば教える」と回答した。これを受けて東電に病名を訊くかどうか問われた園田政務官は、訊くかどうかはこれから検討すると答弁。

放射線量の高い職場で働いていた所長の病名、被曝量が、なぜ「プライバシー」なのか? 原発事故現場で働いている人たちの病気が放射線被曝と関係があるかどうかは、当然の疑問ではないか。

(1)フリーライターの木野龍逸氏の統合会見場からのツイート
 
木野龍逸 (Ryuichi KINO)

【東電会見】統合会見。福島第一の吉田所長、体調不良で入院。所長は交代。病名、被ばくとの因果関係について東電は「プライバシー」「個人情報」として公表せず。11月28日

(2)2011年11月28日統合会見録画 2011/11/28 統合対策室・東電・保安院 会見アーカイブ(2011年11月29日閲覧・投稿)

(3)(東京新聞) 福島第1原発吉田所長が病気療養 東電、病名など非公表 (2011年11月28日 17時31分) http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011112801001353.html(2011年11月28日閲覧)(全文転載)


東京電力は28日、福島第1原発の吉田昌郎所長(56)が病気療養のため、12月1日付で原子力・立地本部に異動する人事を発表した。既に入院している。3月の事故後、収束に向けた現場作業の陣頭指揮を続けてきた。

最近受けた検査で病気が見つかったが、東電はプライバシーを理由に病名や被ばく線量は公表していない。被ばくとの因果関係は指摘されていないという。後任は高橋毅原子力・立地本部原子力運営管理部長(54)。

吉田所長は作業員に宛てに「震災以来一緒に仕事をしてきた皆さんとこのような形で別れることは断腸の思い」とのメッセージを出した。
(共同)

(転載終わり)

(4)(msn産経ニュース) 福島第1原発の吉田所長が入院 (2011.11.28 15:37) http://sankei.jp.msn.com/economy/news/111128/biz11112815370016-n1.htm(2011年11月28日閲覧)(全文転載)

  
記者の質問に答える吉田昌郎福島第1原発所長=11月12日午後、福島県大熊町の福島第1原発(代表撮影)
記者の質問に答える吉田昌郎福島第1原発所長=11月12日午後、福島県大熊町の福島第1原発(代表撮影)

東京電力は28日、福島第1原子力発電所で事故当初から陣頭指揮をとってきた吉田昌郎所長(56)が病気療養のため入院したことを明らかにした。東電は同日の取締役会で、吉田氏を所長から外し、原子力・立地本部付けとする役員人事を決定。

後任所長に、同本部の原子力運営管理部、高橋毅(たけし)部長(54)をあてる人事を決めた。発令は12月1日付。

吉田氏は同日、所員や作業員に向けに「おわびしないといけないことがある」としたうえで、「先日検診で病気が見つかり、医師の判断で急きょ入院治療を余儀なくされました」とのメッセージを寄せた。

東電によると、検診は年に1回の定期的な物で「すぐに日常業務に支障がでるものではないが、詳しい病状はプライバシーのため言えない」としている。

(転載終わり)

-11月28日の投稿はここまで。
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例2)やらせメール問題で、九電が「個人に迷惑がかかる資料」を廃棄
 
九電やらせ資料廃棄 「迷惑かかる」と副本部長指示 第三者委調査 (2011年8月11日「しんぶん赤旗」)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-08-11/2011081101_02_1.html(2011年8月12日閲覧)

(記事全文転載)(太字は投稿者)
 九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の再開をめぐる「やらせメール」問題で、同社が設置した第三者委員会の郷原信郎委員長は9日、福岡市で記者会見 し、社内や第三者委が提出を求めた資料について「(九電が)『個人的に迷惑がかかるものは抜いておけ』などと指示し、一部は廃棄された」ことを明らかにし ました。
 
 郷原委員長は九電の態度を「露骨な証拠隠しで、事態は深刻だ」と批判し、徹底究明する考えを強調しました。

 郷原委員長によると、廃棄されたのは、原発の使用済み核燃料を使うプルサーマル発電の導入に関する一部資料。「やらせメール」問題にもかかわった 原子力発電本部の中村明副本部長が7月21日、部下に「個人に迷惑がかかる資料は抜いておけ」と指示し、一部が廃棄されました。さらに中村氏は、第三者委 による調査が始まった後の今月5日にも、佐賀支店に提出が求められたファイルを廃棄するよう指示しました。同本部の資料は失われたものの、佐賀支店の分は 内部告発に基づいて回収したといいます。

 証拠隠滅が指示された前日の20日には、衆院予算委員会で日本共産党の笠井亮議員が「やらせメール」問題を追及九電の真部利応社長は「コンプライアンス(法令順守)意識の希薄さが主な原因。どこに問題があるか検証する」と答弁していました。

 郷原委員長は、廃棄対象の資料について「政治家や県関係者、資源エネルギー庁関係者(に影響が及ぶもの)の可能性がある」との見方を示しています。

徹底究明が必要

 笠井亮衆院議員の話 原子力発電本部の中村明副本部長が最初に証拠隠滅を指示したのは、私が九電の真部利応社長に「やらせメール」問題をただした翌日です。その質問直後に国民と国会を欺く証拠隠滅の行為が行われていたわけで、九電の「やらせ」問題の無反省ぶりを示しています
 「個人に迷惑がかかる資料は抜いておけ」と指示したこと自体重大です。政治家や資源エネルギー庁関係者に及ぶものもあるとされているだけに、九電をはじめこうした関係者の国会招致を行い、徹底的に究明する必要があります。

(全文転載終わり)
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 例1)原子力安全委員会が、インターネット上で公開されていた福島県の子どもの甲状腺検査の結果を、個人を特定できる可能性があるとしてすべて削除していた。

NHK: 子どもの被ばく検査結果 削除  8月11日 5時10分 
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110811/k10014837761000.html  (2011年8月11日閲覧)

(記事全文転載)(太字は投稿者)
東京電力・福島第一原子力発電所の事故で、インターネット上で公開されていた福島県の子どもの甲状腺検査の結果について、個人を特定できる可能性があるとして、国の原子力安全委員会が、すべて削除していたことが分かりました。専門家は、「正確な情報提供に逆行する」と指摘しています。

福島第一原発の事故で、国の対策本部は、3月に福島県いわき市などに住む15歳以下の千人余りを対象に、放射性物質が甲状腺に蓄積していないか検査を行い、原子力安全委員会がインターネット上で結果を公開してきました。この中には、いわき市の4歳の子 どもが健康への影響は無いとされる、甲状腺に受けた放射線量にして35ミリシーベルトの被ばくをした、とする記述もありました。ところが、詳しい住所が含まれていたことから、原子力安全委員会は、「個人を特定できる可能性がある」として、今月初め、記述をすべて削除しました。しかし、子どもの甲状腺の検査 結果は、ほかには一切公表されていないうえ、個人の特定とは関係のない、被ばく線量などの情報まで削除されたことから批判の声があがっています。災害時の情報伝達に詳しい東京女子大学の広瀬弘忠名誉教授は、「子どもの被ばくに過敏に反応されることを恐れて削除したと言われてもしかたがない。正確な情報提供で対応できるようにしてもらわなければならないのに、逆行するあり方だ」と指摘しています。

(全文転載終わり) 
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2011年10月1日追加
SaveChildウエブサイトより) 【動画】9月28日 森まさこさんの参議院予算委員会質疑(福島の子ども達の内部被曝検査結果、安定ヨウ素剤の配布について)

該当部分の森議員の発言要旨:
「住所の推定されるような記載があるが、その一文だけ削ればいいものを、すべてについて削っている。情報を隠蔽したとしか考えられない」

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