Saturday, December 3, 2011

XI.6. 早過ぎた安全宣言?

10月12日、福島県は、今年の県産米の検査の結果、すべてで放射性セシウムが国の暫定基準値(1キロあたり500ベクレル)を下回ったと正式に発表し、佐藤雄平知事は「安全宣言」をした。だが、約1ヵ月後には、福島県は、福島市大波地区で生産されたコメ(玄米)から630ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表。さらに、伊達市、福島市渡利地区産のコメからも基準値を超える放射性セシウム検出されたと発表した。

これを受けて政府は、 福島市の大波地区、伊達市の旧小国村と旧月館町、福島市渡利地区を含む旧市町村区分の旧福島市で今年収穫されたコメの出荷停止を指示した。(12月6日現在。)

安全宣言時にあった、時期尚早という懸念、さらには「安全宣言」そのものを疑問視する批判を裏付けるかたちとなった。

12月8日追記

県が全袋調査を実施している大波地区では7日までに、138戸の4693点を調べた。このうち、15戸の263点が基準値を超えた。また、全戸調査の対象地域では福島、伊達、相馬、いわき4市の10旧市町村の702戸、924点を調べ、6点が基準値を上回っている。(福島民報 12月8日)



 佐藤雄平知事は8日、県災害対策本部会議で、「(コメの出荷の可否を判断する)モニタリング調査で一日も早く安全性を確認し、早期出荷に結び付けたいと思ったのも事実。結果として生産者、消費者に大変な心配をかけ痛恨の極みだ」と謝罪し た。(東京新聞/共同 12月8日)

12月8日追記はここまで

* * *

12月20日追記
政府は19日、福島県伊達市旧掛田町で今年収穫されたコメの出荷停止を県に指示した。同地区の農家1戸のコメから、国の暫定規制値(1キロあたり500ベ クレル)を超える同550ベクレルの放射性セシウムが検出されたため。同県産のコメの出荷停止措置は、9日に指示が出た伊達市旧柱沢村、旧富成村の両地区など計3市8地区に広がった。(毎日新聞 12月19日)

12月24日追記
12月22日、福島県が、福島市の渡利地区の一検体から、これまでで最大値となる1キロ当たり1540ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。渡利地区の基準値超えは5戸目で、県内では福島市、伊達市、二本松市の農家計30戸に拡大した。

2012年1月20日追記
基準値超えのコメが検出されたのは、福島、伊達、二本松、川俣4市町の計34戸

2012年2月12日追記
2月3日、福島県が2011年産米で放射性セシウムが微量でも検出された地域で行った緊急調査の全結果を発表した。対象となった29市町村151地域(旧市町村単位)の計2万3240戸のうち、暫定基準値の1キロ当たり500ベクレルを超えたのは 3市9地域の計38戸で全体の0.2%。
4月から導入される新しい基準値の100ベクレルを超えたのは38戸を含め計583戸(2.5%)。

2月3日(2月7日に訂正して再発表)、福島県が、100Bq/kg以下の地域の出荷見合わせを解除する、と発表。

2月6日、上の緊急調査の結果を受け、福島県が首都圏での福島米のPR活動を再開した。

* * *

(2012年2月12日現在)
8月17日   福島県が、「ふくしま 新発売。」プロジェクト発足の発表会を東京で開催。
10月12日 佐藤雄平・福島県知事がコメの「安全宣言」 

11月16日 福島県が、福島市大波地区で生産されたコメ(玄米)から630ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表
11月17日  政府が、福島市の大波地区のコメの出荷停止措置を指示。 

11月28日 福島県が、伊達市小国地区と月舘地区の農家計3戸のコメから規制値超えたと発表(最大で1050ベクレル)
このうち、小国地区の農家が地元直売所にもち米計18キロを出荷。うち9キロは販売されたとみられ、県が販売先を確認中。
11月29日 政府が、伊達市の旧小国村と旧月館町のコメの出荷停止措置を指示。  

11月30日 佐藤知事が記者会見で、安全宣言を撤回する考えのないことを強調

12月2日  福島県が、福島市渡利地区でも規制値超えのコメと発表(最大590ベクレル)
12月5日  政府が、福島市渡利地区を含む旧福島市のコメの出荷停止措置を指示。

12月7日  福島県が、二本松市の旧渋川村のコメから780ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表。
12月8日  政府が、旧渋川 村の今年産米を出荷停止とするよう県に指示。 
12月8日  佐藤福島県知事が、「結果として生産者、消費者に大変な心配をかけ痛恨の極みだ」と謝罪

12月9日  政府が、福島県伊達市(旧富成村、旧柱沢村)で生産された平成23年産米の出荷停止を指示
12月19日 政府が、福島県伊達市の旧掛田町のコメについて出荷停止を県に指示。コメの出荷停止措置は福島県内の福島と伊達、二本松の3市8地区となった。

12月22日 福島県が、福島市の渡利地区の一検体から、これまでで最大値となる1キロ当たり1540ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表。

1月4日 政府が、福島県伊達市の旧堰本(せきもと)村地区で昨年収穫されたコメの出荷停止を県知事に指示。原発事故によるコメの出荷停止は福島市と伊達市、二本松市の計9地区になった。

1月5日 川俣町の検査で、玄米から規制値に近い465~490ベクレルのセシウムを検出1がつ
1月6日 福島県の再検査で、520ベクレルを検出
1月13日 川俣町がホームページで公表(←新聞報道による。 1月20日現在、当該発表は見つかりませんでした。)

1月13日 福島県が、福島市と伊達市の2戸の農家から530~660ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表

2月3日 福島県が、セシウムが微量でも検出された地域で行った緊急調査の全結果を発表。  100Bq/kg以下の地域の出荷見合わせを解除。
2月6日 福島県が、首都圏での福島米のPR活動を再開 

 *緊急調査の地域区分一覧表(平成23年11月30日)(PDF) (12月2日訂正)


福島県HP 「米の出荷制限、緊急調査等について」のページから。 http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=26517(2012年2月12日閲覧)

公表資料

>>緊急調査(実施する地域、調査結果)についてはこちら(第1報~第18報・取りまとめ)
>>調査結果に関する地図等はこちら(平成24年1月4日現在)

米の放射性物質緊急調査

緊急調査を実施する地域

  • 緊急調査の地域区分一覧表(平成23年11月30日)(PDF) 
    12月2日訂正:一覧表の一部に誤りがありましたので、お詫びして訂正いたします。(下線部分が訂正箇所です)

調査結果

米の放射性物質緊急調査の結果についてお知らせします。

平成23年産米の出荷制限区域

  • 平成24年1月4日現在:地図(PDF 1,795KB)、一覧表(PDFエクセル
  • 平成23年12月19日現在:地図(PDF 1,348KB)、一覧表(PDFエクセル)
  • 平成23年12月9日現在:地図(PDF 1,347KB)
福島県「米の出荷制限、緊急調査等について」のページからの転載終わり。

【新聞報道など】

(1)(asahi.com)福島知事、県産米「安全宣言」 二本松産一部は買い上げ2011年10月13日1時30分) http://www.asahi.com/special/10005/TKY201110120767.html(2011年12月2日閲覧)(全文転載)
 
写真:JAみちのく安達の低温倉庫には出荷を待つ新米の袋が高く積み上げられている=12日、福島県二本松市向原、宮嶋加菜子撮影拡大JAみちのく安達の低温倉庫には出荷を待つ新米の袋が高く積み上げられている=12日、福島県二本松市向原、宮嶋加菜子撮影

コメの放射性物質検査を進めていた福島県は12日、今年の県産米の検査を終え、すべてで放射性セシウムが国の基準値(1キロあたり500ベクレル)を下回っ たと正式に発表した。これでコメを作付けしている全48市町村で出荷が可能になり、佐藤雄平知事は「安全宣言」をした。

県は8月下旬、原発事故で作付けが禁止された双葉郡などを除く48市町村で検査を開始。収穫前に汚染の傾向をつかむ予備検査と、収穫後に出荷の可否を判断する本検査の2段階で実施した。

一般米の本検査の対象となった1174地点のうち、放射性セシウムが検出されなかったのは82%にあたる964地点。100ベクレル未満が17%の203地点、100ベクレル以上は0.6%の7地点だけだった。

ただ、予備検査で1キロあたり500ベクレルを検出した二本松市の旧小浜町地区では、この日判明した本検査でも470ベクレルを検出。県はこの水田と、隣接する水田の計3枚(9アール)で収穫したコメ約400キロをすべて買い上げ、市場に流通しないようにする。

結果が出そろったことを受け、佐藤知事は「コメの安全性が確認され、安堵(あんど)している」と述べた。

国がコメの検査を求めたのは東日本の17都県で、これまでに福島県を含めた15県で終了。残る東京都も13日の6市の結果公表が最後。埼玉県も11月上旬に予定する3市を残すのみとなっている。

農 林水産省によると、12日までに17都県で実施された早場米と一般米の検査は、予備検査と本検査合わせて4029地点。検査時に設定する検出可能な数 値を下回った「検出せず」が3668地点(91%)で、数値が検出されたうち国の基準値の5分の1以下だったものは347地点(9%)だった。

(転載終わり) 

(2)(毎日新聞)放射性セシウム:福島市のコメから規制値超630ベクレル (2011年11月16日)http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111117k0000m040086000c.html (2011年12月3日閲覧)(全文転載)

福島市大波地区
福島市大波地区

◇政府が出荷停止検討
福 島県は16日、福島市大波地区産のコシヒカリ(玄米)から国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウム630ベクレル を検出したと発表した。コメの暫定規制値超過は全国で初めて。政府は同地区のコメを出荷停止にする検討を始めた。【清水勝、佐々木洋】

県は同日、大波地区の稲作農家154戸に出荷自粛を要請。厚生労働省は県に対し、同地区や周辺で収穫したコメのサンプル検査の強化と、既に流通したコメの追跡調査を要請した。

県や市によると、今月14日、地区内の一農家が自宅で消費するために保管していたコメの安全性を確かめようとJAに持ち込み、簡易測定器で測定。 高い数値が出たためJAが福島市に連絡し、県で詳しく検査した結果、玄米で630ベクレル、白米で300ベクレルを検出した。農家はこのコメの出荷も予定 していたが、まだ市場には出回っていないという。

大波地区は東京電力福島第1原発から約60キロ離れた中山間地で、154戸の稲作農家が ある。原発事故による放射線量が比較的高く、福島市は10月18日から地区の全世帯を対象に、本格的な除染作業を進めている。この農家の水田はくぼ地にあり、沢水を使っているといい、周囲の放射性物質が蓄積され た可能性があるとみられる。コメは収穫後に天日干ししていたが、市は「セシウムの濃度が高かったこととは関係がない」としている。

原発事故を受け、政府は17都県を対象に収獲前の予備検査と収獲期の本検査を実施。大波地区では9~10月に予備検査を1地点、本検査を2地点で 行い、検出値は28~136ベクレルだった。県内すべての検査が終了し、佐藤雄平知事は10月12日、県産米の「安全宣言」をしていた。

厚労省監視安全課は「予備検査と本検査で何カ所も調べ、すべて規制値以下だったのに、なぜ今ごろ規制値を超えるコメが出るのか。消費者の信頼を得るには、いったん出荷停止とし原因を究明する必要がある」と話している。

毎日新聞 2011年11月16日 21時58分(最終更新 11月16日 23時49分)
(転載終わり)

(3)(時事)福島市のコメ、規制値超のセシウム=全国初、市場に流通せず-政府、出荷停止を検討(2011/11/17-00:33) http://www.jiji.com/jc/zc?k=201111/2011111600914 (2011年12月3日閲覧)(全文転載)(太字は投稿者)

  福島県は16日、福島市大波地区で生産されたコメ(玄米)から国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を超える630ベクレルの放射性セシウムを検 出したと発表した。コメのセシウム濃度が規制値を上回ったのは全国で初めて。コメは出荷されておらず、市場には流通していないという。政府は、大波地区を 含む旧小国村で生産されたコメについて出荷停止の検討を始めた。

  県によると、このコメは「コシヒカリ」で、大波地区の農家が26アールの水田で840キロを生産。全量が自宅とJA新ふくしまの倉庫に保管されている。 10月上旬に刈り取りを終え、天日で乾燥した後、今月14日に同農協で簡易分析を行った。ここで規制値を超えるセシウムが検出されたため、15日から県が 検査を行っていた。規制値を上回ったことを受け、県は安全性が確認されるまで生産農家とJAに出荷自粛を要請した。(2011/11/17-00:33)
(転載終わり)

(4)福島県『暫定規制値を超えた放射性セシウムが検出された玄米について』(2011/11/16)http://www.new-fukushima.jp/?p=1550

(5)(毎日新聞)放射性セシウム:伊達産コメ規制値超…直売所で9キロ販売
(2011年11月28日 23時47分 更新:11月29日 0時3分) http://mainichi.jp/select/today/news/20111129k0000m040100000c.html(2011年12月3日閲覧)(全文転載)

福島市大波地区のコメから国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、福島県は28日、隣接する伊達市の小国 地区と月舘地区の農家計3戸のコメ(玄米)も規制値を超え、最大で1050ベクレルを検出したと発表した。県は両地区にコメの出荷自粛を要請した。

県は22日から大波地区の全袋調査を始めるとともに、福島▽伊達▽相馬▽いわきの4市で環境放射線量が高い12地区1941戸の全戸検査に着手。 28日までに伊達、相馬両市で計154戸の調査を終え、小国地区2戸、月舘地区1戸で規制値を超えるセシウムを検出した。この3戸は今年計114袋 (3.4トン)を収穫。大半は自宅やJAの倉庫に保管されていたが、小国地区の農家が地元直売所にもち米計18キロを出荷。うち9キロは販売されたとみら れ、県が販売先を確認している。
一方、大波地区では全154戸の計4752袋(142.6トン)のうち68戸1637袋(49.1トン) で完了。新たに4戸で規制値を超え、同地 区内で規制値を超えた農家は計10戸になった。同地区のコメはすべてJAの倉庫などに保管され、市場には流通していない。【関雄輔】
(転載終わり) 

(6)(河北新報)福島県産米「安全宣言」撤回せず 知事「流通不検出米のみ」2011年12月01日) http://www.kahoku.co.jp/news/2011/12/20111201t61005.htm (2011年12月2日閲覧)(全文転載)

福島県産米が放射能汚染を受けていないとする県の安全宣言の後、県内3地区のコ メから国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超す放射性セシウムが検出された問題で、佐藤雄平知事は30日の記者会見で「セシウム不検出 のコメだけが流通しており、安全性は保たれている」と述べ、安全宣言を撤回する考えのないことを強調した。

佐藤知事は安全宣言後に基準値超えのコメが出たことについては「痛恨の極みで消費者に心配を掛けた」と陳謝した。

県は問題を受け、9~10月の予備検査と本検査のいずれかで微量でもセシウムが検出されたコメの生産農家の所在する28市町村149地区に全戸検査の対象を拡大することを決めた。対象農家は県内約65000戸の全農家の40%近い2万4730戸に上る。

本検査は1174地点で行われ、いずれのコメの検出量も基準値を下回り、県は10月、安全宣言を出した。検出量が限界値(5~10ベクレル)に満たない「不検出米」に限って流通させている。

(転載終わり) 

(7)(毎日新聞) 放射性セシウム:コメからの検出 福島市渡利地区でも
(2011年12月2日 21時13分 更新:12月2日 23時48分) http://mainichi.jp/select/today/news/20111203k0000m040062000c.html (2011年12月3日閲覧)(全文転載)

福島市と伊達市の一部地区のコメから国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、福島県は2日、福島市中心部 に近い渡利地区の農家計3戸のコメも規制値を超え、最大で590ベクレルのセシウムを検出したと発表した。県は同地区を含む福島市東部の農家約400戸に対し、コメの出荷自粛を改めて要請した。

渡利地区は10戸で規制値超えが確認された大波地区に隣接。今回規制値を超えた3戸は今年計65袋(2トン)を収穫したが、市場には流通していない。
一方、大波地区の全袋調査は154戸計4752袋(142.6トン)のうち111戸2679袋(80.4トン)で完了し、新たに2戸で規制値を超えるセシウムを検出した。同地区で規制値を超えた農家は計12戸になったが、流通はしていない。

JA新ふくしまの菅野孝志代表理事専務は「空間放射線量が高いことが分かっていた地域の(収穫前後の)検査は、サンプル数を増やすなどもっと配慮すべきだった」と話した。【関雄輔、佐々木洋】
(転載終わり)

(8)(毎日新聞)クローズアップ2011:福島のコメ汚染、深刻 信頼回復、道遠く(2011年12月3日) http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111203ddm003040112000c.html (2011年12月3日閲覧)(全文転載)

福島のコメ汚染問題が深刻さを増している。伊達市と福島市の一部地域で玄米から国の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出され、県は約4割の農家を対象に出直しの全戸検査を決断。膨大な作業は地元に重くのしかかり、信頼回復の道筋は見えない。国は肉牛汚染発覚後も「コメは大丈夫」としていたが、 稲わら汚染に続く「想定外」の事態は防げなかったのか。

 ◇検査態勢に不備--土壌・米

小国地区と月舘地区で規制値(1キロ当たり500ベクレル)超えが判明した伊達市。JA伊達みらいの萩原嘉昭常務理事(63)は「国や県の指示通 りやってきたのに、涙が出る」と肩を落とす。出直し検査を求められた農家の間では「最初から綿密な検査をしていれば、こんなことにならなかった」との声も 聞かれる。

福島第1原発事故後の4月、政府は土壌からコメへ吸収されるセシウムを最大で1割と想定し、土壌1キロ当たり5000ベクレル以下の水田での作付 けを認めた。県は土壌調査を実施、避難区域に指定されていないエリアではすべて基準を下回り、全農家が作付けを認められた。調査地点は1市町村につきおお むね1カ所だった。
6月ごろになると、局地的に放射線量が高いホットスポットの存在が判明。県は特定避難勧奨地点に指定された伊達市の畑や果樹園など11地点で農地 の土壌を調べ、小国地区の4地点で1キロ当たり5000ベクレルを超えた。だが、水を張った田は正確な検査が困難として、対象から外した。県の担当者は 「この時点でもっと詳しく調べていれば良かったかもしれない」と悔やむ。

そして9~10月に実施した収穫前後のコメ検査。県は国の基準の2倍にあたる約1700地点で実施し、すべて規制値以下だった。二本松市で500 ベクレルを検出した後は山間部にセシウムがたまりやすいことが分かり、同じ地形の所を重点的に調べたが、県は「山間地が多すぎて調べきれなかった」という。

一連のチェックが機能しなかった理由について、農水省穀物課は「高線量の地域は入念に検査するよう県に指示していた。考えられるだけの対応は取っ たつもりだが、結果を見れば十分だったとは言いきれない」。福島県水田畑作課は「もっと検査しようにも機器が足りなかった。国が検査態勢を整えてくれれば良かった」と話す。

一方、検査に関わった県職員は「出荷を遅らせてはいけないので、刈り取りが早く済んだ農家を優先した地点もあった」と明かす。複数の農家が脱穀を 共同で行っている地域も多く、「線量の高い農家があっても、他の農家のコメと混ざり、抽出して検査できないこともあった」という。

全国消費者団体連絡会の阿南久事務局長は「消費者もすべてのコメや水田をチェックするのは現実的に困難だと知っている。ホットスポットの存在が分かってから、各地の放射線量を調べている文部科学省や農水省、自治体がどれだけ連携して対応したのかを検証し、結果を次に生かすことが必要だ」と指摘する。【川上晃弘、曽田拓】

 ◇精度低下懸念も--再検査膨大

「安全宣言」から1カ月後の汚染米発覚。佐藤雄平知事は「流通している県産米は安全」と強調し、新たな検査はあくまで安全性を再確認する作業だと釈明する。しかし失った信頼を回復するのは容易ではない。

11月30日、福島県はJA全農福島と東京都内のホテルで予定していたコメの新品種「天のつぶ」の試食会を延期した。天のつぶは県が約15年かけて開発したが、「緊急検査を実施している状況でコメをPRするのはどうなのかと議論した結果」と説明する。その前日、政府は伊達市の2地区で収穫したコメ の出荷停止を命じた。「この状況なら全部やるしかない」。約2万5000戸の再検査を決断したのは佐藤知事だった。

ゲルマニウム半導体検出器は10台しかない。肉牛検査も続く中で再び大量のコメを検査することになり、県は検査速度を上げるため簡易検査をし、 200ベクレル以上の検体に限り精密に調べることにした。だが検出可能な値は5~10ベクレルから25ベクレル程度になり、数をこなせば検査の精度が落ちるというジレンマに直面している。それでも週約4000検体をこなすのがやっと。1日には副知事が農水省に支援を要請したが、作業の越年はほぼ確実だ。
国と県は来年の作付け制限や検査態勢の見直しを迫られている。来年3月には作付けの準備が始まり、残された時間は多くない。【泉谷由梨子】

 ◇落ち葉対策もカギ

暫定規制値超えのコメが収穫された水田は周辺が山に囲まれている点で共通する。ただし、ホットスポットが点在する地域の全農家で規制値を超えているわけではない。その理由について、村松康行・学習院大教授(無機分析化学)は「原発事故で周りの森の落ち葉や木の幹に付着した放射性セシウムが、雨水に 少しずつ溶け出し、水田に多く入った所が高くなった」とみる。

一方、塩沢昌・東京大教授(農業工学)は別の見方をする。9月に暫定規制値を超えた福島県二本松市の農地を調査した際、コメが規制値を超えた水田は原発事故前の耕うんが不十分で、土壌の表面に昨年の落ち葉が残っていた。このため「事故前から水田にあった落ち葉に含まれる有機物が、水田に降り注いだ 雨水に含まれる放射性セシウムと結びつき、稲に取りこまれやすくなったのではないか」と推測する。

いずれにせよ落ち葉対策が鍵になりそうだが、両教授は「調査の重点地区を抽出するためにも、原因解明が急務だ」と指摘する。【神保圭作】
毎日新聞 2011年12月3日 東京朝刊
(転載終わり) 

(9)(Peace Philosophy Centre) コメ本調査でキロ470ベクレル出ているのに「安全宣言」。これでいいのか。(Wednesday, October 19, 2011) http://peacephilosophy.blogspot.com/2011/10/blog-post_19.html (2011年12月3日閲覧)

(10)10月12日 世田谷区で高線量検出、横浜ストロンチウム検出、福島県知事「米の安全宣言」等について 小出裕章(MBS)http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/10/13/tanemaki-oct12/ (2011年12月2日閲覧)

ざまあみやがれい!さまのブログより、当該部分の文字起こしを転載させていただきます。 http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65769203.html(2011年12月2日閲覧)

(転載はじめ) 
水野「福島県のお米、はですね。今回放射性物質の検査で、規制値、1キロあたり500ベクレルという数字を政府は挙げてますが。」
小出「はい」
水野「これには、どれも、当たらなかったので、全県で、福島県全県のお米全て出荷が可能であると、いうことになりました。」
小出「はい」
水野「で、福島県知事さんは、米の安全性が確認された、というふうに安全宣言をなさったんです。」
小出「はい」
水野「これについて、どんなご感想でしょう」
小出「間違えています」
水野「はい……」
小 出「え……。放射能の安全などというものは、ありません。安全宣言を出すなんてことはやっては、いけない、のです。仮に1kgあたり500ベクレルを下 回っていたとしても、もちろん危険はあるのです。499かも知れないし400かも知れないし100かも知れないし、10かも知れない。それでも安全なので はないのです。どこまで比較の問題で、どこまで危険があるかというだけなのであって。国が決めた暫定基準を下回っているから安全宣言を出す、などというこ とは、科学の基準に従えば全く間違えている、と思います。」
水野「これあの、規制値500ベクレルとの、比較っていうことはみんな気にするんですけれども」
小出「はい」
水野「もともと3月11日以前は、どれだけだったかということが、いつも抜けて話されていると、思うんですね。」
小出「そうですね」
水野「お米って普通どれくらいでした?」
小出「1kgあたり、1ベクレル、あるかないかです。」
水野「はあー……。で、500ベクレルとしただけで、もうすでに500倍以上のものを許容しろというのが政府の見解なのですね」
小出「そうですね。それより下であれば、もうなんにもデータを示す必要もないと。もう、後はお前ら勝手にしろというふうに国は言ってるわけですね。」
水野「うん……。でですね、チェルノブイリの原発事故による放射能の影響をしらべている、ベラルーシの専門家が来日しまして。」
小出「はい」
水野「日本記者クラブで記者会見したんですが」
小出「はい」
水野「そのかたは、こんなことを言ってはります。『日本政府が設定した食品の暫定規制値は、高すぎる』と。」
小出「はい」
水野「『日本の数値は驚きで、全く理解出来ない』と、おっしゃったようです」
小出「はい」
水野「これは小出さんの意見と合致するもんなんですかねえ」
小出「(笑)。ベラルーシの基準は日本に比べると、遥かに厳しいですから、そういう指摘は正当だと私は……」
水野「すいません。ベラルーシの方が、チェルノブイリに近いところのほうが、日本よりずっと厳しい規制値を持ってるんですか」
小出「そうです。」
水野「はあ……」
小 出「ただし、どこまで規制値を決めようと、危険はあるのです。ベラルーシの規制値が安全だというわけではありません。問題はどこまでを我慢して受け入れざ るを得ないか、ということですし。私としては何よりも大切なのは、どの食べ物がどれだけ汚れているかということを、正確に知らせることだと、思っていま す。えー……、ベラルーシの基準が低いということはもちろん賛成ですけれども。低い、低い基準値を下回っているから安全だというのであれば、またそれも間 違えていますので。なによりも正確に情報を知らせるということに力を注いで欲しいです」
水野「食品については具体的な数値が出されないまま、様々なことが進んでいるように見えます」
小出「そうです」
水野「どうもありがとうございました」
小出「ありがとうございました」
水野「京都大学原子炉実験所助教、小出裕章先生にうかがいました」
(転載終わり) 

【関連資料・報道】 「ふくしま 新発売。」

(1)「ふくしま 新発売。」 HP http://www.new-fukushima.jp/

(2)福島県 「『ふくしま 新発売。』プロジェクト発足発表会」のページ (2011年12月3日閲覧)

県では、東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響により、本県産の農林水産物や加工品の流通・消費、観光などに甚大な風評被害を受けていることか ら、「がんばろう ふくしま!」運動に取り組んでいるところです。こうした中、8月11日に決定した「福島県復興ビジョン」のもと、県民が一丸となって復興に向け歩み始めている本県の姿を、「新生ふくしま」創造のメッセージとして、首都圏等の消費者の皆様に発信するため、「ふくしま 新発売。」プロジェク トをスタートすることとしましたので、お知らせします。

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(3)(現代ビジネス)「ふくしま 新発売。」プロジェクト発足発表会が開催。県産農林水産物すべての品目をモニタリング検査し、Webサイトで公開2011年08月20日) http://gendai.ismedia.jp/articles/-/16662 (2011年12月3日閲覧)

「このような状況の中、復興の旗印ともいうべき復興ビジョンを策定し、『新生ふくしま』の創造に向け、全力で取り組もうとしています」


8月17日、都内で行われた「ふくしま 新発売」プロジェクト発足の発表会。冒頭のあいさつで、佐藤雄平福島県知事は力強く語った。


地震、津波、そして放射能被害に苦しめられている福島県。県民は故郷を離れ、避難生活を余儀なくされているうえ、県内に残った人々も放射能汚染に よって農作物出荷停止の憂き目に遭い、さらに“風評被害"によって農作物が売れず、観光客も激減するなど県の経済は大打撃を受けている。

つづきを読む
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2011年12月5日投稿

(福島県伊達市HP) 米の放射能対策について (2011年12月1日) http://www.city.date.fukushima.jp/profile/aisatu.html (2011年12月5日閲覧)(市長の「あいさつ」の全文を転載)

(転載はじめ)
2011年(平成23年)12月1日
伊達市長仁志田昇司
 

霊山町旧小国村と旧月舘町の一部の地区の玄米から、基準値を上回る放射性物質が検出されました。
福島市の大波地区で検出された時から、もしかすると、伊達市内の旧小国村からも検出されるのではないかと危惧していたことが現実となったのです。テレビ のインタビューで農家の方が「せっかく、米の安全宣言をしたのに、こんなことになり、かえって信用を失ってしまった」と嘆いていました。
今になって考えてみれば、旧村単位に抜き取り調査をし、それに基づいて、県が安全宣言をしたことが安易過ぎたのかもしれません。原発事故による放射能被害は、予測がつかないことがあることを改めて実感させられました。
このことに対しては、伊達市内の放射能被害の状況を精確に知ることが、まず第一にやるべきことではないでしょうか。「敵を知り、己を知らば、百戦危うからず」といいますから。
すなわち、一枚一枚の田について放射能を測定し、その高低に応じて稲の作付けを行うかどうか。また、田植えをした後も、放射能の程度によってゼオライト とカリウム肥料を散布して、稲がセシウムを吸い上げないように適格な育成管理を行い、さらに、収穫後は田毎に放射能の測定を行い安全を確認する。というこ とに努めなければならないと考えます。
もちろん、全面的な除染が基本ですが、一挙にはできないため放射線量の高い農地から逐次進めていく計画です。ただ、農地は学校の校庭のように単純に表土を剥ぐようなことはできませんので、土中からいかにしてセシウムを除去するかが課題です。
チェルノブイリでは、広大な国土であることや、元々耕地が肥沃ではないことなどから、除染は住居など生活圏だけ行い、農地は行わずその代わりに、その農 地の状況に応じた作物を作付けし、収穫後の検査を徹底したとのこと。いわば放射能をある程度容認しつつ、長く付き合っていくという考え方で今日に至ってい るとのことです。
全面的にチェルノブイリのやり方を取り入れることはできないとしても、参考にするべきではないでしょうか。
ともあれ、伊達市の田から基準値以上の放射性物質が検出されたことは事実ですので、この現実を受け入れ、新たな取り組みに挑戦していきましょう。
 (転載終わり)
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2011年12月6日投稿

(1)(河北新報)渡利のコメからセシウム、50年当時の旧福島市で出荷停止2011年12月06日) http://www.kahoku.co.jp/news/2011/12/20111206t61010.htm (2011年12月6日閲覧)(全文転載)


福島市渡利地区のコメから国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、政府は5日、原子力災害対策特別措置法に基づき、渡利地区を含む旧市町村区分の旧福島市を対象に、ことし収穫 されたコメの出荷停止を福島県に指示した。

東京電力福島第1原発事故後、コメの出荷停止措置が取られるのは福島市の大波地区(11月17日指示)、伊達市の旧小国村と旧月館町(同29日指示)に次いで3例目。渡利地区は大波地区に隣接している。

福島県によると、福島市渡利地区の農家3戸のコメから、最大で1キログラム当たり510~590ベクレルが検出された。この3戸で生産された65袋(約2トン)は自家保有米として農家が保管しており、市場には流通していない。これらは全量廃棄処分される。

今回の出荷停止対象の旧福島市は1950年当時の市町村区分によるもので、現在の福島市中心部も含まれる。旧福島市は渡利地区のほか、県庁・市役所周辺の東西南北10キロ前後の範囲で面積は現在の同市の約10分の1。地区内には406戸の農家がある。

政府は福島県の調査を待って、出荷停止とした地域の制限解除も検討する。

2011年12月06日火曜日
(転載終わり)

(2)(福島民報)旧福島市出荷停止 3例目 中心部含む406戸 渡利コメ基準超 (2011/12/06 10:20) http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4147&blockId=9912991&newsMode=article (2011年12月6日閲覧)(全文転載)
旧福島市の地図
福島市渡利地区の農家のコメから国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出された問題で、政府は5日、原子力災害対策特別措置法に基づき、同地区を含む 旧福島市の今年産米を出荷停止とするよう県に指示した。出荷停止指示は同市大波地区(旧小国村)、伊達市の霊山町小国地区(旧小国村)と月舘町の一部(旧 月舘町)に続き3例目。

旧福島市は昭和25年の市町村区分の範囲で、現在の福島市中心部を含む。北は瀬上から南は蓬莱、西は清水地区から東は渡利・山口地区辺りの地域となる。

対象農家は406戸で、同市全体の農家3907戸の約1割に当たる。作付け面積は165ヘクタールで、市全体2127ヘクタールの約8%。渡利地区は最初に基準値超えのコメが見つかった大波地区に隣接している。

県の検査では渡利地区の3戸から基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える510、550、590ベクレルが検出された。3戸で生産された65袋(約2トン)は自家保有米のため一般には流通していない。
(2011/12/06 10:20) 

(転載終わり)
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2011年12月8日投稿

(NHK) 二本松 一部コメ基準超放射性物質(12月7日 21時9分) http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111207/t10014481211000.html (2011年12月8日閲覧)(全文転載)

福島県二本松市の旧渋川村で収穫されたコメから、新たに、国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出されました。福島県によりますと、この水田のコメは流通していないということです。


新たに基準を超える放射性セシウムが検出されたのは、福島県二本松市の旧渋川村の水田で収穫された 玄米で、国の暫定基準値である1キログラム当たり500ベクレルを超える、780ベクレルのセシウムが検出されたということです。福島県によりますと、同 じ水田からはおよそ1トンのコメが収穫されていますが、いずれも収穫した農家やこのコメを譲り受けた近所の住民が保管していて、出荷されたものはないとい うことです。この地区では、すべての農家を対象にした県による緊急の検査はまだ始まっていませんでしたが、6日、コメを譲り受けた住民が市の検査施設で簡 易検査をしたところ、暫定基準値を超えたため、県が改めて検査していたということです。基準値を超えるセシウムが検出されたことを受けて、福島県は、二本 松市の旧渋川村を対象にコメの出荷を自粛するよう求めるとともに、緊急の検査の時期を早めることを決めました。旧渋川村は二本松市北部の福島市に隣接する地区で、248戸のコメ農家があるということです。基準を超えるセシウムの検出は、福島市の大波地区と渡利地区、伊達市の旧小国村と旧月舘町に次いで、5 地区目です。
(転載おわり) 

(2)(読売新聞)二本松市の玄米、暫定規制値超のセシウム検出(2011年12月7日22時22分 ) http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111207-OYT1T01101.htm (2011年12月8日閲覧)(全文転載)

福島県は7日、二本松市の旧渋川村の稲作農家1戸が収穫したコメから、玄米で国の暫定規制値(1キロ・グラムあたり500ベクレル)を超える780ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。

この農家のコメは自宅や近隣の農家などに保管され、一般に流通していないという。県は、二本松市などに対し、旧渋川村で生産されたコメの出荷自粛を要請した。旧渋川村の稲作農家は248戸、作付面積は243ヘクタール。

県によると、今月6日、この農家から玄米を購入した人が市に検査を依頼。簡易分析器による測定で規制値を超える放射性セシウムが検出され、県が詳 しく調べた。この農家は、規制値超のコメが収穫された水田で35袋分(約1トン)を生産し、地区内の別の水田でも約3トンを作っていた。周辺の水田で別の 農家が栽培したコメは玄米で1キロ・グラムあたり53ベクレルと値が低く、この農家の分だけが突出して高いという。県は、栽培方法などについて調べている。

(2011年12月7日22時22分  読売新聞)
(転載終わり)

(3)(福島民報)旧渋川村(二本松)コメ基準超 セシウム汚染 県調査  (2011/12/08 08:48) http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&blockId=9913581&newsMode=article
(2011年12月8日閲覧)(全文転載)

県は7日、二本松市の旧渋川村で生産されたコメから国の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える780ベクレルの放射性セシウムが検出された と発表した。県は同市に対し、旧渋川村のコメの出荷自粛を要請した。県の同日までの調査で、基準値を超えたのは計22戸の270点となった。
県によると、旧渋川村で生産された玄米を二本松市が6日に簡易分析器で調べたところ、基準値を超えた。市から連絡を受けた県が分析した結果、780ベクレルが検出された。白米は370ベクレルだった。
このコメが生産された水田は19アールで、30キロ入り35袋が収穫された。生産者の自宅や近隣農家に全量保管されている。同じ農家が別の水田で収穫した2895キロはライスセンターで保管され、いずれも出荷されていないという。
県は基準値を超えたコメが生産された水田周辺で収穫された玄米2点を調べたが、最大で53ベクレルだった。県は基準値を超えた原因究明に向け、栽培管理などを調べている。
旧渋川村の稲作農家は248戸。県は全戸調査を実施する。政府は、旧渋川村一帯のコメの出荷停止を8日にも県に指示する方針を固めた。
◇  ◇
県が全袋調査を実施している大波地区では7日までに、138戸の4693点を調べた。このうち、15戸の263点が基準値を超えた。また、全戸調査の対象地域では福島、伊達、相馬、いわき4市の10旧市町村の702戸、924点を調べ、6点が基準値を上回っている。
(2011/12/08 08:48)

(転載終わり)

(4)(東京新聞) 基準値超えに福島県知事謝罪 二本松市長は怒りの会見
(2011年12月8日 13時24分) http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011120801001279.html (2011年12月8日閲覧)(全文転載)

記者会見する福島県二本松市の三保恵一市長=8日午前、二本松市役所

写真
福島県産米から国の暫定基準値を超える放射性セシウムの検出が相次いでいる問題を受け、佐藤雄平知事は8日「(コメの出荷の可否を判断する)モニタリング調査で一日も早く安全性を確認し、早期出荷に結び付けたいと思ったのも事実。結果として生産者、消費者に大変な心配をかけ痛恨の極みだ」と謝罪し た。同日の県災害対策本部会議で述べた。

福島、伊達両市に続き、7日に基準値超えが判明した二本松市では、三保恵一市長が記者会見。「これまで国や県には全袋検査を求めてきた。このようなことになり、憤りを感じる」と話した。
(共同)

 (転載終わり)

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2011年12月20日投稿

(1)(福島民報)旧渋川村(二本松)も出荷停止 県内4例目(2011/12/09)http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&blockId=9913934&newsMode=article (2011年12月20日閲覧)(全文転載)

二本松市の一部(旧渋川村)のコメから国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出された問題で、政府は8日、原子力災害対策特別措置法に基づき、旧渋川 村の今年産米を出荷停止とするよう県に指示した。出荷停止指示は福島、伊達両市の一部に続き4例目。制限対象は3市5地域となった。
旧渋川村の対象農家は248戸。県の検査では、農家一戸で暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える780ベクレルの放射性セシウムが検出された。この農家が収穫したコメ35袋(30キロ入り)は自宅や近隣農家に全量保管され、一般には流通はしていない。
(2011/12/09 09:50)
(転載終わり)

(2)(福島民報)保原の旧富成村、旧柱沢村でセシウムが基準超(2011/12/09)http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&blockId=9913932&newsMode=article(2011年12月20日閲覧)(全文転載)

 県は8日、伊達市保原町の富沢・高成田地区(旧富成村)、同市保原町柱田・所沢地区(旧柱沢村)の各一戸から、国の暫定基準値を超える最大1240ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。県は同市に対し両旧村の今年産米の出荷自粛を要請した。
旧富成村は124戸を調べ、一戸の1点で1240ベクレルが検出された。白米に精米した結果、550ベクレルだった。精米後に基準値を超えたのは初めて。この農家の収量は17袋(30キロ入り)で、自家保有米と縁故米のため流通していない。
旧柱沢村は166戸を調べ、一戸の1点で580ベクレルが検出された。精米後は基準値を下回った。収量の13袋は全て自家保有米。
いずれの水田も山あいにある。旧富成村は福島市大波地区に隣接し、一部の世帯が、特定避難勧奨地点に指定されている。旧柱沢村は特定避難勧奨地点がある伊達市霊山町小国地区(旧小国村)に隣接している。
(2011/12/09 09:50)

(3)(福島民報)知事「痛恨の極み」 不備を認め、謝罪 (2011/12/09) http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&blockId=9913935&newsMode=article(2011年12月20日閲覧)(全文転載)

佐藤雄平知事は8日の県災害対策本部会議で、国の暫定基準値を超える放射性セシウム検出が相次いでいることについて「モニタリング調査では一日も早 く安全を確認し、早期出荷に結び付けたいと思ったのも事実。空間線量の高い地域でのモニタリングのやり方、多くの専門家の意見を聞くなど反省すべき点が あった」と検査体制の不備を認め、国や大学と協力して原因究明に努める考えを示した。
佐藤知事は「結果として生産者、消費者に大変な心配と迷惑を掛けたことは痛恨の極み。大変申し訳なく思う」と謝罪した。その上で「緊急調査で安全性を再確認し、県産米の信頼回復に向けて全力で取り組む」と述べた。
佐藤知事は10月12日、県の本調査で全ての検体が基準値を下回ったとして、作付けした48市町村全域のコメについて「安全宣言」をしていた。 【写真】コメの検査体制の不備を謝罪する佐藤知事 (2011/12/09 09:52)  

(4)(日本米穀小売商業組合連合会)福島・伊達市(旧富成村、旧柱沢村)出荷停止(2011/12/12)http://www.jrra.or.jp/topics/detail.php?eid=00333&cmsdsessionid=yonfcutlc (2011年1月20日閲覧)(全文転載)

政府は9日、原子力災害特別措置法に基づき、福島県伊達市(旧富成村、旧柱沢村)で生産された平成23年産米の出荷停止を指示しました。組合員の皆様におかれましては、出荷制限区域米穀を取り扱うことのないよう宜しくお願い致します。

関連リンク :緊急調査の結果(第7報)

 (転載終わり) 

(5)(日経新聞)福島県伊達市でコメ出荷停止 政府が指示 (2011/12/19 21:47)http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E3EBE2E19B8DE3EBE3E0E0E2E3E39180EAE2E2E2;at=ALL (2011年12月20日閲覧)(全文転載)
 
政府は19日、福島県伊達市の旧掛田町のコメについて出荷停止を県に指示した。旧掛田町で国の暫定規制値(1キログラム当たり500ベク レル)を上回る同550ベクレルの放射性セシウムが検出されたため。福島第1原子力発電所の事故後、コメの出荷停止措置は福島県内の福島と伊達、二本松の 3市8地区となった。
福島県などによると、旧掛田町は伊達市のほぼ中央にあり、既に出荷停止措置が取られた同市の旧柱沢村や旧小国村に隣接している。旧掛田町の農家は152戸。暫定規制値を超えるセシウムが検出された農家のコメは一般に流通していない。
(転載終わり)

(6)(毎日新聞)放射性セシウム:伊達市のコメから検出 出荷停止に(2011年12月19日)http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111220k0000m040009000c.html (2011年12月20日閲覧)(全文転載)

政府は19日、福島県伊達市旧掛田町で今年収穫されたコメの出荷停止を県に指示した。同地区の農家1戸のコメから、国の暫定規制値(1キロあたり 500ベクレル)を超える同550ベクレルの放射性セシウムが検出されたため。同県産のコメの出荷停止措置は、9日に指示が出た伊達市旧柱沢村、旧富成村 の両地区など計3市8地区に広がった。【佐々木洋】
毎日新聞 2011年12月19日 18時33分

(転載終わり)

【参考資料】

(厚生労働省)原子力災害対策特別措置法第20条第3項の規定に基づく食品の出荷制限の設定について (2011年12月19日)http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001yla1.html (2011年12月20日閲覧)
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2011年12月24日投稿

(1)(毎日新聞)放射性セシウム:伊達産コメ規制値超…直売所で9キロ販売 (2011年11月28日 23時47分(最終更新 11月29日 0時03分))http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111129k0000m040100000c.html (2011年12月24日閲覧)(全文転載)

福島市大波地区のコメから国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、福島県は28日、隣接する伊達市の小国地区と月舘地区の農家計3戸のコメ(玄米)も規制値を超え、最大で1050ベクレルを検出したと発表した。県は両地区にコメの出荷自粛を要請した。

県は22日から大波地区の全袋調査を始めるとともに、福島▽伊達▽相馬▽いわきの4市で環境放射線量が高い12地区1941戸の全戸検査に着手。28日までに伊達、相馬両市で計154戸の調査を終え、小国地区2戸、月舘地区1戸で規制値を超えるセシウムを検出した。この3戸は今年計114袋(3.4トン)を収穫。大半は自宅やJAの倉庫に保管されていたが、小国地区の農家が地元直売所にもち米計18キロを出荷。うち9キロは販売されたとみられ、県が販売先を確認している。

一方、大波地区では全154戸の計4752袋(142.6トン)のうち68戸1637袋(49.1トン)で完了。新たに4戸で規制値を超え、同地区内で規制値を超えた農家は計10戸になった。同地区のコメはすべてJAの倉庫などに保管され、市場には流通していない。【関雄輔】
毎日新聞 2011年11月28日 23時47分(最終更新 11月29日 0時03分)
(転載終わり)

(2)(MSN産経ニュース)伊達市のコメ基準値超 9キロが直売所で販2011.11.29 00:14) http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111129/dst11112900170000-n1.htm (2011年12月24日閲覧) (全文転載)(太字は投稿者)
福島県伊達市のコメから国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出され、記者会見する福島県農林水産部の鈴木義仁部長(左)=28日夜、福島市の自治会館
福島県伊達市のコメから国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出され、記者会見する福島県農林水産部の鈴木義仁部長(左)=28日夜、福島市の自治会館

福島県伊達市の一部地域で収穫されたコメから、国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える最大同1050ベクレルの放射性セシウムが検出された問題で、このうち9キロが同市内の直売所で販売されたことが福島県の発表で分かった。県によると、基準値を超える米の販売が確認されたのは初めてという。基準値超えが確認されたのは、伊達市の旧小国村と旧月館町にある農家3戸。政府は同地域を対象に、29日にもコメの出荷停止を指示する方針を固めた。

販売されたのは旧小国村の1戸が生産したもち米で、今月上旬から中旬にかけて6袋に分けて販売されていた。福島県が販売先を調べている。両地区に隣接する福島市大波地区でも新たに農家4戸で基準値超えが確認された。大波地区の基準値超えは計10戸となった。県はこれまで福島、伊達、相馬、いわきの4市の一部で緊急調査を始めたが、新たに二本松、本宮両市を調査対象に加えることにした。
(転載終わり)

(3)(nikkansports.com)福島市のコメから最大値1540ベクレル(2011年12月22日21時19分 http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20111222-880030.html(2011年12月24日閲覧)(太字は投稿者)

福島県は22日、福島市渡利地区の農家1戸が収穫したコメから、国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える1540ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。これまで最大値だった市大波地区の1270ベクレルを上回った。

県によると、この農家が生産した720キロは全て自宅にあり、流通していない。渡利地区の基準値超えは5戸目で、県内では福島市、伊達市、二本松市の農家計30戸に拡大した

政府は既に、渡利地区を含む旧福島市のコメの出荷停止を指示している。(共同)
[2011年12月22日21時19分]
転載終わり)

(4)(NHK福島放送局)コメから1540ベクレル(12月22日 22時42分)
http://www.nhk.or.jp/lnews/fukushima/6054849161.html (全文転載)(太字は投稿者)

福島市渡利地区のコメからこれまでの福島県の検査の中で最も高い1キログラムあたり1540ベクレルの放射性セシウムが検出されました。

この地区のコメはすでに出荷停止となっていて県によりますと、この水田のコメも流通していないということです。

福島県の発表によりますと福島市渡利地区の水田で収穫された玄米から1キログラムあたり1540ベクレルの放射性セシウムが検出されたということです。

これは、国の暫定基準値の500ベクレルの3倍を超えていて、県によるこれまでのコメの検査のなかで最も高い値です。

この地区のコメはすでに今月5日、政府による出荷停止の指示が出されていて県によりますと、この水田から収穫されたおよそ720キログラムのコメもすべて農家で保管され、出荷されていないということです。

渡利地区のコメから基準を超えるセシウムが検出されるのはこれで5例目で、県によりますといずれも山あいにある比較的規模の小さな水田だということです。

福島県では高い濃度のセシウムが検出された原因を詳しく調べることにしています。
12月22日 22時42分
(転載終わり)


県の今年産米の緊急調査で、福島市の渡利地区の一検体から、これまでで最大値となる1キロ当たり1540ベクレルの放射性セシウムが検出された。県が22日、発表した。

渡利地区を含む旧福島市には政府の出荷停止指示が出ており、最大値が検出された農家のコメは一般に流通していない。渡利地区で国の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を上回る放射性セシウムの検出は5点目。緊急調査では297点目となった。県は、特定避難勧奨地点などがある地域の18日から22日までの検査結果を発表。4市18旧市町村の356点を調べ、新たに基準値を超えたのは渡利地区の一検体のみだった。
(転載終わり)
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2012年1月20日投稿

(1)(Asahi.com)福島・伊達の旧堰本村地区、コメ出荷停止(2012年1月4日) http://www.asahi.com/national/update/0104/TKY201201040430.html(2012年1月20日閲覧)(全文転載)
政府は4日、国の暫定基準(1キロあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたとして、福島県伊達市の旧堰本(せきもと)村地区で昨年収 穫されたコメの出荷停止を県知事に指示した。原発事故によるコメの出荷停止は福島市と伊達市、二本松市の計9地区になった。
(転載終わり)

(2) (日経新聞)福島・川俣町産米が規制値超え 調査対象外の農家 (2012/1/14 0:31) (2012年1月20日閲覧)(全文転載)

福島県川俣町の農家が昨年収穫した玄米から暫定規制値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える520ベクレルの放射性セシウムが検出されていたことが13日、分かった。町が同日付のホームページで公表した。県は当初、自家用米で出荷していないとの理由で発表しなかった。
農林水産省は「同じような環境で育ったコメに同様に規制値超えがないか至急確認が必要だ」としている。
県は、昨年8~10月に旧市町村単位で実施した放射性物質検査によって微量でもセシウムが検出された29市町村の農家を対象に緊急調査を実施。今回判明した川俣町の農家は販売農家でないため、この調査の対象外だった。
町や県によると、町が5日に簡易機器で3回にわたって検査した結果、玄米から規制値に近い465~490ベクレルのセシウムを検出。町から依頼を受けた県が6日に再検査し、520ベクレルを検出した。
県は「緊急調査の対象となっている販売農家ではないので公表しなかったが、今後、同様の事例があれば公表したい」としている。
また、県は13日、福島市と伊達市の2戸の農家から530~660ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。
コメの規制値超えが判明した農家は、福島、伊達、二本松、川俣4市町の計34戸となった。〔共同〕
(転載終わり)

(3)(Asahi.com)福島・川俣のもち米も基準超え 町独自の放射性物質検査(2012年1月15日7時37分) http://www.asahi.com/national/update/0114/TKY201201130710.html (2012年1月20日閲覧)
福島県産のコメから国の暫定基準値(1キロあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、同県川俣町の旧飯坂村地区で収穫されたも ち米からも基準超えのセシウムが検出された。県の緊急調査ではなく、町独自の検査で判明した。同町での基準超えは初めて。

この農家は全量を自分たちで消費するために作っており、出荷していない。県は今回の結果を公表していないが「緊急調査は出荷、販売する農家について行っており、今回は公表の対象外」と説明している。出荷自粛も要請しない。一方、町は13日、ホームページで公開した。

県や川俣町によると、今月5日、この農家が提出したもち米のサンプルを町が簡易測定器で検査したところ、同500ベクレルに近い数値が3回出た。町は県 に詳しい検査を依頼。6日に県が調べた結果、同520ベクレルを検出した。農家はもち米5袋(150キロ)とうるち米25袋(750キロ)を収穫してい る。すべて家族や近所の人たち向けという。

県内ではこれまで、福島、伊達、二本松3市の9地区で暫定基準超えのコメが見つかり、これらの地区で出荷停止になっている。(井上亮)
(転載終わり)

(4)(福島民報)福島米、また基準値超える 川俣町の農家(2012/01/13 22:00)   http://www.minpo.jp/view.php?pageId=21096&mode=0&classId=&blockId=9923574&newsMode=article
(2012年1月20日閲覧) (全文転載)

福島県川俣町の農家が昨年収穫した玄米から暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える520ベクレルの放射性セシウムが検出されていたこ とが13日、分かった。町が同日付のホームページで公表した。県は当初、自家用米で出荷していないとの理由で発表しなかった。

コメの基準値超えが判明した農家は、福島、伊達、二本松、川俣4市町の計32戸となった。

農林水産省は「同じような環境で育ったコメに同様に基準値超えがないか至急確認が必要だ」としている。
(2012/01/13 22:00) 
 (転載終わり)

(5)(読売新聞)規制値超のセシウム検出米、販売用以外も公表へ(2012年1月15日19時07分  読売新聞)http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120115-OYT1T00324.htm (2012年1月20日閲覧)(全文転載)

福島県が実施しているコメの放射性物質の緊急調査をめぐり、県は、販売用以外でも国の暫定規制値(1キロ・グラムあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された場合は公表する方針に転換した。

方針転換は、川俣町の農家が生産したもち米(玄米)から規制値を超える520ベクレルのセシウムが検出され、川俣町が 13日にホームページで公表したのがきっかけ。最終的な検査を行ったのは県だが、13日夜の記者会見で県農林水産部は「コメの緊急調査の対象外」として公 表しなかった経緯を説明した。報道陣から疑問の声が上がり、同部は「今後、県が知り得た情報は公表したい」と方針を切り替えた。

この農家は昨年、自家消費用としてもち米150キロ・グラムを生産。1月5日に町の簡易検査で、465~490ベクレルのセシウムが検出され、町の依頼を受けた県が詳しく調べると520ベクレルのセシウムが検出された。
(2012年1月15日19時07分  読売新聞)
(転載終わり)
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2012年2月7日投稿 

(福島民友ニュース) 「消費者の信頼取り戻す」 福島米のPR再開 (2012年2月7日) http://www.minyu-net.com/news/news/0207/news8.html (2012年2月7日閲覧)(全文転載)

2011(平成23)年産米で放射性セシウムが微量でも検出された地域で行った緊急調査結果が出そろったことを受け、県は6日、首都圏で「ふくしま米」の販売促進に向けたPR活動を再開した。県の「安全宣言」後に暫定基準値を上回るセシウムの検出が続 出したことで消費者の信頼が揺らいだ県産米。コメどころの早期再興に向け、県はJAなどと連携し、本年度中に首都圏や近畿圏など一大消費地で矢継ぎ早に PR活動を展開し、安全性が確認されたコメへの理解と需要喚起を目指す。

県の担当者やキャンペーンレディー「うつくしまライシーホワイト」が川崎市で開かれた同市主催の被災地復興イベントに参加、県産米のおにぎりを振る舞 い、安全性とおいしさをアピール。東京では全国米穀販売事業共済協同組合や大手米穀卸売業者も訪問、対象農家の97.5%で4月から導入される新基準値 100ベクレルを下回った緊急調査結果について説明し、協力を求めた。

(2012年2月7日 福島民友ニュース)
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2012年2月12日投稿

(福島民友ニュース)コメ500ベクレル超は38戸 県の緊急調査結果 (2012年2月4日)  http://www.minyu-net.com/news/news/0204/news1.html(2012年2月12日閲覧)(全文転載)

県は3日、2011(平成23)年産米で放射性セシウムが微量でも検出された地域で行った緊急調査の全結果を発表した。対象となった29市町村151地域(旧市町村単位)の計2万3240戸のうち、暫定基準値の1キロ当たり500ベクレルを超えたのは 3市9地域の計38戸で全体の0.2%となった。4月から導入される新しい基準値の100ベクレルを超えたのは38戸を含め計583戸(2.5%)。県は 検査結果を基に、国やJA、自治体などと協議、今月中にも作付けの可否を固める方針。

500ベクレルを超えた地域は原則作付けを制限するとみられる。

今回の検査で100ベクレル超500ベクレル以下は12市町村56地域の計545戸(2.3%)で、これらの地域の作付けの可否が今後の焦点となる。

(2012年2月4日 福島民友ニュース)

(転載終わり)

(msn産経ニュース) 97%の農家でコメの出荷見合わせ解除 福島2012.2.3 23:13) http://sankei.jp.msn.com/life/news/120203/trd12020323140012-n1.htm (2012年2月11日閲覧)(全文転載)
 
東京電力福島第1原発事故で、コメから国の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが相次いで検出されている問題で、福島県は3日、緊急調査の結果を取りまとめた。97・5%の農家で国の新基準案(1キロ当たり100ベクレル)以下となり、県は出荷の見合わせを解除する。

県は昨年11月16日から福島市旧小国村(大波地区)と特定避難勧奨地点がある地域、それに放射性セシウムがわずかでも検出された地域の計29市町村・ 151旧市町村、2万3240戸を調査してきた。その結果、放射性セシウムが100ベクレルを下回ったのは26市町村・86旧市町村の2万2657戸と なった。また、12市町村・56旧市町村の545戸で放射性セシウムが100~500ベクレル以下となり、500ベクレルを超えたのは同市旧小国村など3 市・9旧市町村となった。

放射性セシウムが100~500ベクレル以下の地域について、県は国に対して特別隔離対策の対象となるよう要望 しており、国も対応を検討していることから、引き続き出荷を見合わせるよう要請する。また、特別隔離対策を活用し、100ベクレルを超えるコメが一般に流 通しないよう努める方針。
(転載終わり)

【関連資料】
福島県 プレスリリース 「米の放射性物質緊急調査の結果について(取りまとめ)【訂正】」(平成24年2月7日) http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/suiden_kinkyu_120203_torimatome_0207teisei.pdf (2012年2月12日閲覧)

(一部を抜粋)
(3)出荷の見合わせの解除
  ア100Bq/kg以下の地域
    出荷の見合わせを解除する。
  イ100Bq/kgを超過し500Bq/kg以下の地域
    当該地域の米は特別隔離対策の対象となるよう国に要望しており、国も対応を検
    討していることから、引き続き出荷を見合わせるよう依頼する。
   なお、田村市旧瀬川村、白河市旧白坂村、西郷村旧西郷村については、1月27
    日に調査が終了し出荷の見合わせを解除するとしたが、改めて出荷を見合わせるよ
    う依頼する。

【関連報道】

(東京新聞)耕作放棄じゃない 除染待つ間に農地利用促す通知 (2012年2月8日) http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2012020802100006.html?ref=rank (2012年2月12日閲覧)(全文転載)

米から国の基準を上回る放射性物質が検出された福島県伊達市で、土壌汚染や被ばくへの懸念から耕作できなかった農家に対し、市農業委員会が田畑を耕作放棄地と扱う通知を出した。「農地として適切に利用されていない」として耕すよう指導。一月中旬に通知を受けた同市の小野寛さん(51)は「耕すと放射性物質が土に混ざる」と困惑している。 (中崎裕)

各自治体の農業委員会は農地法に基づき、年に一度、耕作放棄地を調査。最初の指導通知が届いた時点で耕作放棄地扱いとなり、所有者は原則的に新たな農地取得ができなくなる。同市農業委は今回、二百件ほどの指導通知を出した。

小野さんは二千平方メートルの田畑で米と小麦を栽培。主に自家用だが、一部を販売している。米は、秋から育てたライ麦を刈り倒して雑草などを抑える独自の有機栽培をしてきた。

昨年三月の原発事故で、田畑は毎時三マイクロシーベルトと高い線量が検出された。単純計算で年間二〇ミリシーベルトを超え、政府が避難を促す基準 を超える値だ。「作っても食べられない」と判断し田植えをやめた。土ぼこりなどを吸って被ばくする懸念があったため、ライ麦と小麦の収穫もせず、田畑はそ のままにしていた。「除染さえできれば耕作するつもりだった。放棄したわけじゃない」。小野さんは農業委員会に通知を取り消すよう求めたが、受け入れられ なかった。

農地法には、災害時などは耕作放棄地扱いしないとの規定がある。農林水産省の担当者は「農業委に判断は委ねられるが、一般論として原発事故があった福島なら放射線への懸念は災害にあたるだろう」と説明する。

しかし、市農業委は「高線量のホットスポット以外の地域は、放射能への懸念があっても特別扱いはしていない」との見解。一方で、伊達市では農地の除染方法を検討中としてまだ決めていない。

小野さんは「耕作すれば放射性物質が混ざり、自然になくなるのを待つしかない。セシウムは半減期が三十年もあるのに、どうすればいいのか」と力なく語る。

<原発事故による耕作規制> 農林水産省は昨年、避難区域と土壌調査で1キログラム当たり5000ベクレルを超える地域の米の作付けを制限。伊達市 は対象外だが、避難区域に近い地域では米から国の暫定規制値(1キログラム当たり500ベクレル)を超えるセシウムが検出された。規制値は1キログラム当 たり100ベクレルに引き下げられる見込みで、農水省は今年も作付け制限を検討。除染方法は、表土を地中深くに埋めるなど農水省がいくつか案を示している が、最終的には自治体が方法を決めることになっている。
(転載終わり)










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